3月11日 第6回SF読書会を開催しました

 

ゲストの冬木さんはじめ、ご参加いただいた皆様ありがとうございました

参加者 :10名(女性6名、男性4名)

ゲストの冬木さんが今回の作品『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』を選んだ理由のひとつとして挙げた「AIと人間の共生や介護、ダンスと色々な論点がある」との言葉通り、話題も多岐にわたった読書会でした

いまでこそ、AIが小説を書くなど創作や表現に使われていますが、生成AIが世に出るか出ないかといった時期に刊行された作品であることに改めて驚きがありました。「SFの歴史に新しいものを記すことが選考基準のひとつ」(冬木氏談)という日本SF大賞を受賞したのも頷けました。文庫版のあとがきに、テクノロジーの記述を手直ししたとあったことに、科学技術の進歩の速さを感じたとの声もありました

AIとの共生という最先端のテーマながら、登場する介護や家族の人間模様といった話は、現在にも通ずる生々しさで描かれていて、「描写やキャラクターの造形がすごい」「SFというより喪失と再生を描いた文芸作品として読んだ」など、SFということを離れても引き込まれる作品だという感想も多く聞かれました

ゲストの冬木さんから、作品の背景や、著者の長谷氏の経歴やほかの作品についても伺い、イメージを膨らませることもできました

最初に触れたように、AIとダンス、2050年代のAI利用、介護、認知症、人間の人間性・身体性、そして登場人物のキャラクターなどなど、簡単に答えの出ない様々な論点で議論が交わされ、それだけの話題をかきたてる作品の厚みを実感した読書会でした