ご参加いただいた皆様ありがとうございました
参加者:5名(女性3人、男性2人)
今回は、今年2026年が日本を代表するSF作家のひとりであり、ショートショートの名手とされる星新一氏の生誕100年にあたるということで、「星新一」に迫るシリーズの第一弾でした
今回の作品『ボッコちゃん』は、評伝『星新一 一〇〇一話をつくった人』の著者、最相葉月氏が最初に取り上げるおすすめとして挙げていただいたこと、作家本人の自選集で、あとがきで「この一冊は、私、星新一というあやしげな作家そのものを、ショートショートに仕上げた形だといえるかもしれない」としている作品集だということで選んだ一冊です
『ボッコちゃん』は、星新一氏本人が気に入っていて、自分にふさわしい作風を発見した出発点だとしていることが、『星新一 一〇〇一話をつくった人』に書かれていることなどを紹介しつつ、皆さんの感想を聞きました
星新一らしさを感じると同時に、結末は残酷なのになぜか嫌みのない上品さがあるところ(ほかの作品にも見られますが)が、共通した見方で、なぜなのかという謎解きや、ボッコちゃん自体の設定の背景、ロボットやAI論にまで話が広がりました
『ボッコちゃん』以外の作品は、同じくあとがきで「(自選にあたり)作品のバラエティを多くするよう心がけた。ミステリー的なものもあり、SF的なものもある。ファンタジーもあれば、寓話があったものもあり、童話めいたものもある」と述べているように多様なので、好みもあったと思いますが、好きな作品や良かった作品、気になった作品などは、それぞれ結構異なり、自分とは違う見方が新鮮でした
シニカルなところ、風刺の効いたところ、人間の本質を見透かしたところ…様々な面白さが語られた一方で、「昭和の時代を感じる」「今ならアウト」といった側面・作品も話題になりました。初版の発行は昭和46年(1971年)と50年以上前ですから、「そういう時代だったのだから」と納得するところもありながら、逆に、そうでないところは全く今も色褪せない点への驚きも同時にありました
個人的に「一〇〇一」という数字が、アラビアンナイトの千夜一夜物語と同じなのが気になっていたので、『星新一 一〇〇一話をつくった人』で見つけた答えを種明かししてしまいましたが、この報告では6月の読書会までとっておきます
いろいろな顔を持つ作品たちと、それを読む様々な私たちの組み合わせが、無数の化学反応を起こしていることを実感して、次回の好きな作品を持ち寄る形の読書会がますます楽しみになった読書会でした